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ギター趣味人

1000-04-024-2 弦 ナイロン弦とスチール弦

ギターの音は弦でもずいぶん変わる。

自分はスチール弦とナイロン弦両方弾くのだが、

どちらもいろんな種類、メーカーの弦が売られていて、

弾き比べてみると面白い。

とはいえ、頻繁に変えるのはお小遣いに響くので、

数ヶ月に1回くらい、つまりそれなりに節約して

使いつついろいろ試している。 


自分は元々スチール弦のギター弾きで、

ナイロン弦のクラシックギターは弾いていなかった。

しかし、2001年くらいに住宅事情から

ヤマハナイロン弦のサイレントギターを購入してからは、

もっぱらそちらをメインとしている。


以上より、

ギターを自分の傍らに置いていた時間とすれば、

25年くらいのキャリアで、20年はスチール弦、

あと5年がナイロン弦といったところだ。

圧倒的にスチール弦の方が長い。


でも、ナイロン弦を弾きはじめてからは、

そちらの方を弾く時間が9割という状況にある。

だから、こちらもそれなりに

いろいろ試してみて入る。


以上の経験のなかから、感じてきたことを

書いてみようと思う。


ただ、

ナイロン弦については、サイレントギターでの使用であり、

ギターではない。

だから、どうこういうのは僭越

かなともおもうのだが・・・。


でもまあ、思っていることを

正直に綴ってみよう。



■「スチール弦とナイロン弦どちらが好きか?」 

まず最初に自分としては、どちらが好きか?

自分の答えは「どちらも好き」

(答えになっていない?)


スチール弦とナイロン弦は同じギターだが、

楽器としては違う楽器として自分は捉えている。

この質問は、自分にとっては、

「海に遊びに行くのと、山に遊びに行くのどっちが好き?」

というのに近い。

違いがわかった上で、どちらも好きなのだ。




■ スチール弦のよさ

スチール弦のよさってどこか?

考えてみる。


1つは、ストロークの美しさ。

自分は、ソロギターが好きで、指弾きなので、

あまりストロークはやらないが、

ポップスなんかでは、ゾクゾクくるくらい

気持ちのよいスチール弦ギターストローク

聴けると、やっぱりいいなあと思ってしまう。


自分が思い出す音ではイーグルスとか最高。

(ふるいか・・・)

日本では、自分の世代ではアリスとか(これもふるい?・・・)

ストローク(これは石川鷹彦氏もあると思うが)

が力強さや爽やかさを感じる。


指弾きで

「これがスチール弦のいい音のサンプルだ!」

というのは、自分にはあまりにたくさんありすぎる。

ジェームステイラーの音も最高だし、

マイケルヘッジスのエアリアルバンダリース

最初に聴いた瞬間のことはいまだに忘れることができない。

日本では、もちろん中川イサト氏の音はどれも

大好きだし、古くは、

若き日のさだまさしアルバムの音も

いい味だしている。


こういった「いい音」を思い出してみると、

スチール弦のよさというのは、

1つは、高音に伸びるきらきら感、

そしてもう一つは、迫力のある低音かなと思う。


ただ、自分個人の趣味としては、実は

高音と低音だけが強調された、

いわゆる

ドンシャリの音」

は好きでない。

中域がすかすかに感じてしまうとだめなのだ。


しかし、この点は、弦の性質というより、

ギター本体の問題だろう。


弦としては、簡単にいうと、

倍音がどれくらいでるか?

ということで、聞き分けていけば、

(もっと単純に言うと、

 「きらきら感を どれくらいもっているか」)

で弦の好みを決めていけれると思う。


ただ、ちょっと難しいのが、このきらきら感というのは

時間と共に、どんどん失われていくのだ。

だから、プロの方は、毎日弦を変える方が

少なくないと聞く。

(曲ごとに変えるというインタビュー記事を

 読むことも少なくない)


もちろん、まったく逆で

このきらきら感が余り好きでなく、

少し使い込んだ方が好きというプロもいる。

日本ではスタジオギタリストとして著名な

吉川忠英氏がそうらしい。

録音時におけるマイクピックアップでは高音域

カットするとのこと。

また、パットメセニーも同じような趣向のようで、

DIで高音を絞り込むようにするという。

またウィリアムアッカーマンは、

「弦が伸びきっていない感じ」

がきらいとのことで、弦を張り替えたら、

それを伸ばしきる為に、弦をもって

振り回すみたいなことを書いてある記事を

読んだことがある。

(ほんとか?! 危ないぞ、と思った)


こういった人は、

ミッドがしっかりした腰のある音と言うか、

芯のある音を出すギターが好きなのだろう。

また音楽的に、

テンションコードを使うことが多かったりして、

あまりに倍音が多いと音のにごりが

感じられてしまい使いにくいのかもしれない。


ちなみに、自分もきらきら感があまりに強いのが

苦手なタイプなのだ。

こういった音で長時間聴くと、

きつさというか、飽きというか、

ゆったりできない感じを感じてしまう。



でも、そういいながら、

そはりスチール弦の魅力としては、

シャリーンという高音域の倍音の美しさと、

マーチンドレッドノートなどで代表される

低音の迫力

ということもわかっている。 

やっぱり、弦を張り替えたばかりの高音域の倍音は美しい。

 


■ コーティング

  

自分はこのところ、コーティング弦のエリクサーを

使っている。

使ってみて思ったが、

これはいい!


本当に弦の持ちがよく、手汗がけっこう多い自分でも、

少なくとも1ヶ月は音質の変化を気にすることなく

使うことができている。


更に最近コーティングがとても薄いナノウェブ

なるものもでてきて、これは普通コーティング無し

の弦とほとんど違いのない、高音域のきらきら

を持った音がでる。

そして、こちらもそのきらきら感のもちが、

明らかにコーティングしていない弦より長い。


もともとのコーティングの厚みをもった弦は、

やはり他の弦と比べるとコーティングの影響で、

きらきら感は少なくなっていた。

そういった状況でこのきらきら感が好きで、

かつ弦の持ちを気にする人にはエリクサーの

ナノウェブタイプはうれしいことと思う。 


自分の場合は、あまりぎらぎら、

きらきらした音は好きでない吉川忠英氏と同じタイプなので、

エリクサーを使うときも、しっかりコーティング

されている方の弦が、

音がマイルド好みだったりする。


更にコーティングの厚みを厚くして

よりマイルドな音のがでてこないだろうか

などと期待しているくらいだ。


なお、

エリクサー以外にも、いくつかコーティング弦が

発売されていて、いくつか使ってみた。

しかし、

フレットの当たり部分が早く消耗するものがあったりしていて、

今のところエリクサーが一番よいと思う。



■スチール弦の太さ 

スチール弦では、張りの強いほうから、

ハード、ミディアム、ライトコンパウンドとあるが、

これらも過去一通り使った経験がある。


まず、音の好み云々を言う前に

記載したいのが、

この弦の太さの選定は、

ギターとの相性というのが大きいということ。


自分はモーリスの2万円の安いギター

使っていたが、

これは、本当にごついギターだ。

簡単にいうと丈夫に作ってあって、

ストロークでガシガシ弾くと一番

よくなる。


このギターコンパウンドを張ると、

最悪だ。

自分としては、弦を押さえる左手

負担を少なくしようというのと、

コンパウンド独特の鈴なり感というのだろうか、

独特のいい音のギターの音を友達が出しているのを

きいて、自分でも・・と思って試してみたのだが・・・


簡単にいうと、

「弦だけが振動していて、

 木の、つまりトップ板の振動音を感じない」

という状況となった。

「ぺにゃぺにゃな感じの音」

とでもいうか・・・。


音の強弱がついてこないので、

弾いていて全然楽しくない。


ちなみに、コンパウンド弦という

は芯にシルクが入っている特殊性からそうなっている

のだろうか?

と思い、鉄弦の「スーパーライト

といった弦でも試してみたが、同じだった。


要するに、弦の張りとトップ板の相性が

合わないのだ。


逆に考えると、

コンパウンド

コンパウンドを張る」

として作ったギターでないと、いい音がしないのだ。

そして、そういう弦には、絶対に

張りの強い弦を張らないように

そのギターのオーナーは注意せねば

ならない。


ハード弦も同じだろう。

しかし、

ハード弦でこそ、いい音がなるギターというのは、

自分はいまのところ、遭遇していない。

そのうち、是非経験してみたいとは思っているのだが。

ブルーグラス系の方とかで、

いるかもしれないなあと思っている。



さて、以上、弦の太さとギターとの

相性についてまず書いたが、では、

音として、自分の思うことを書いていこう。


■ ハードとミディアムテンション

ハード、ミディアムは、自分の指で弾くには、

テンションが強すぎてきつい。

特にハードを指で弾くのは右手のつめが持たない気がする。


でも音は好きだ。

”太い”音は、単音でも説得力がある気がする。


ジャズギタリスト

故ウェスモンゴメリーパットマルティーノ

といったところは、

ピックギターではあるが)

0.13からとかそれ以上とか、

太さの弦を使っているとのこと。

確かにあの「黒い音」

はそういった太い弦あってこその音と思う。

パットマルティーノは白人だが)

 

しかし、最初に書いたように自分の右手では無理。


但し、オープンチューニングで、弦の音を

下げて弾く場合には、太い弦を使わないと、

音の輪郭が全くでなくなってしまうので、

あえて使うことがあった。

この太い弦をチューニングを下げて使うとのも

実は、結構

「味のある音」  

がでるのだ。

オープンチューニングメインとするのであれば

面白い選択肢と思う。



■ ライトゲージ

ライトについては通常使っていて、おそらく、

一番売れている弦だろう。

人の握力なんて、大体似たようなものだし、

指先の強さというのも、さほど違いはないものと思う。


従い、まずもってこれを選択しておけば

間違いないと思っている。

特に、普通にカタログに載っているギター

であれば、一番使われる弦にあわせて

作られていると思っていいだろう。

雑誌などで、各社の弦の比較も大体ライトだし、

特にことわりのないギターでは、

ほとんどライトが標準で張られている。




■ コンパウンドゲージ

次にコンパウンド。これも面白い。

でも、これは最初に書いたようにギターを選ぶ。


コンパウンドが合うギターというのは、

クラシックギターのように、表板が薄く、

軽くないと合わないと思う。

表板のブレイシングが、エックスブレイシングで、

スチール弦の張力に耐えられるように作られた、

どっちかというと頑丈にできている表板を鳴らすには、

パワー不足だ。 


でも、コンパウンドの弦が合う、

というか、コンパウンドしか張れないであろう、

とても軽い(多くの場合、少しサイズの小さい)

ギターで、コンパウンドがはまったときは、

本当に”鈴鳴りの音”となる。 


自分みたいにギターを過酷に扱う人じゃなくて、

例えば女性で慈しむようにギターアルペジオ

つま弾くタイプシンガーソングライター

みたいな人に弾いて貰いたい音だ。 


自分もできれば、

そんなギターを手に入れたいなあと思ってもいる。


以上スチール弦について綴った。

弦については、とりあえず通常の練習用は

自分としてはコーティング弦の

エリクサーを使用しているが、

ライブでは、最も合う弦を

探してみるのも面白いかな

と思っている。



ナイロン弦 

まず、ナイロン弦のどこが好きか。

ナイロン弦では、自分の個人的趣向として

スライドの音が大好きだ。

ナイロン弦は、音の立ち上がりが

スチール弦に比べて

ゆっくりというか、やわらかく感じる。


それが、単音としてみたときに、

表現として、自分の好みなのだ。


この立ち上がり音のやわらかさは、

ナイロン弦の倍音の少なさによるものかもしれない。

これは、コード弾きとしてもおいしい。

コード弾きはスチール弦での

ストローク音も捨てがたいのだが、

ボサノバで使われるようなテンションコード

ナイロン弦の方がきれいに響く。


以上がナイロン弦のよさとして

自分が感じているポイントだ。


次にナイロン弦の各メーカーの違い

について書きたいところだが、

これは、スチール弦以上に、

ギターとの相性が大きくでるようで、

難しい。


ちなみに、自分はインターネット

ナイロン弦の比較をしているサイト

探してみた。

結構ある。


ただ、そこに書かれている評価は、

それぞれのサイトで、けして同じではなく、

むしろばらついている。


おそらく、このばらつきは、

自分のギターとの相性によるものでは

ないかと思う。


ちなみに自分は、

サイレントギターヤマハであったことから、

しばらくは、ヤマハの弦を使っていた。

現在は、どこのメーカーもあまりに

品質の悪い弦、すなわち音痴の弦

というのは、なくなったと思うが、

ヤマハの弦については、そのなかでも

質の均一さでは、しっかりしていると思う。

まあ、ヤマハに限らず日本製の弦は

日本人世界一品質に厳しい」

といわれているので、自分としては、

「はずれをさける」

という意味合いで、日本製、そして、

サイレントギターメーカーでもある、

ヤマハの弦を選ぶことが多かったということだ。


その他でも、試してみたことがある弦で

面白かったのをあげてみよう。


 

まず、GHSのドイルダイクスのシグニチャー弦。

ドイルダイクス氏はそのテクニックを

故チェットアトキンス氏に認められていたくらいの

テクニシャンだ。

それは、音源を聴ければ、

即納得できると思う。

本当に上手いギタリストだ。


ドイルダイクス氏は、

普通はスチール弦を弾くのだが、

 ナイロン弦も使う」

というスタイルであり、その方が

監修した弦ということで、とても興味があった。

その弦なのだが、一番の特徴は、

3弦に巻き弦を使っているというところだ。

通常、3弦は1、2弦と同様巻き線となっていない。

しかし、そのせいで、太さんの太いナイロンの生弦ということで、、

音としてどうしても曇った、言い方は悪いが、

”輪郭のはっきりしない音”

になりがちだ。

スチール弦の方は、この3弦の倍音が特に

コードストロークなどできらきら感を出していると

感じるのだが、ナイロン弦では、この弦が

鈍い音に感じてしまい、物足りなさを感じることがある。

特に自分のように、スチール弦とナイロン

両方を弾くギタリストではそのように

感じることがあるのではなかろうか。


ドイルダイクス氏も同じことを感じたのだろうと思うのだが、

この3弦がスチール弦のセットのように巻き弦なのだ。

 

弾いた感想は、たいへん歯切れのよい音。

3弦1本変わるだけでこれほど印象が違うのか・・・

と思うくらい違う。親指でオルタネイトベースを刻む、

チェットタイプ、もしくはカントリータイプの曲に

フィットする。 


ということである時期、

続けて使っていた。


しかし、このところ、

売っているのをみたことがない。

あまり使う人がおらず、

クローズされてしまったのだろうか。

時々、あの弦をまた弾いてみたいと

思うことがあるのだが・・・。



ナイロン弦のテンション

最近は、イタリアのガリというメーカーの弦を

使っている。

その弦を張ったサイレントギターを、

クラスタでマスターに試奏してもらったところ

「やわらかすぎて、弾きにくい」

とのこと。

そんなこともあり、同じガリのハードテンションの弦を試してみた。

同じメーカーにしたのは、メーカーが違うと、

「あるメーカーハードはあるメーカーソフト程度」

といったことは全く珍しくないからだ。 


ちなみに、自分はハードテンションはあまり好きでない。

サイレントギターメインとする前は、

スチール弦をメインギターとしてきたが、

先述のとおり、スチール弦の”ハード”は本当にハードだ。

確かに音はいいのだが、でも、そのいい音を得る為には、

右手も左手も本当に痛いし、爪などのダメージも小さくない。

とても好きにはなれない。 


ということで、ナイロン弦とはいえ、

ハード”という文字だけですでに抵抗感があった。 


しかし・・・使ってみると思いのほかよかった。 


カレーは、辛くなくてはカレーでない、

クラスタのマスターがいいそうだが、

(マスターは本当の本当に辛いもの好き)

確かに夏のカレーは辛くて参ってしまう寸前

くらいのぎりぎりくらいがうまい

その辛さは、「さわやか」に通じてたりする。 


ナイロン弦のハードテンションの弦については、

そんな爽やかさを感じた。

それまで使っていたノーマルテンションは、

これと比べるとちょっと甘口すぎたと感じる。

(嫌いではないが・・・)


ナイロン弦のハードテンションというのは、

スチール弦で味わった文字通りの”ハード”ではなく、

クリア”という感じなのだ。

 

以上、とても気に入ったので、ナイロン弦については、

ハードというのを毛嫌いせずに

選択肢として使っていくことにしている。

概ね、自分はハードテンションの方が好み

のようだ。 


なお、途中でも書いたが、

弦というのは、ギタリストにとっては、

とても気になるものらしく、インターネットで、

ブログとかホームページとか探してみると、

けっこうこだわりをもって、

使用レポートをまとめているサイトがあって面白い。


そういった方の意見も参考にさせていただきながら、

これからも時々違った弦を試していきたいと思っている。