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ギター趣味人

1000-07-017-1  私のギター

第7章  ギター探しの旅


以下のような人に時々会う。


・すごい本数のギターを所有している人  

・すさまじい購入、売却の歴史を築いた人  

プロでないのだけれど、高級車が買えてしまう

 値段のギターを所有しているの人  

・そして・・・・これらのすべてに当てはまる人


「おい、結婚できるのか?(しているのか?)」

と思わず尋ねてしまいたくなるような方々だが、

一方、同じギタリストとして

「えらい。わかる、その気持ち」

という気持ちも持ってしまう。

「いいギターがほしい!!」

「生涯の伴侶となるギターがほしい!!」

これは、ギタリストであれば誰でも持つであろう、

切実で、純粋で、そして楽しい気持ちだ。 

だから、ギターを探して歩くことは楽しい。  

この章では「ギター探しの旅」について綴る。  



7-1  私のギター


粗大ゴミナイロンギター

小学校6年生か、中学1年生のとき、

親父が粗大ゴミで拾ってきていたナイロン弦のギター

が自分の最初のギターだ。

おそろしくぼろいギターで(まあ、粗大ゴミなのだから当たり前)

ネックは今流行りの薄いネックと正反対で、正しくかまぼこ型。

弾きにくいことこの上なしで、

音もしょぼいギターだった。


家で、ギターを弾くものは誰もいない。

でも親父もお袋も音楽は好きだった。

特に親父は詩吟5段。いつも民謡を歌っていた。

それで楽器を拾ってきたのだと思う。

でも親父は自分では、弾かなかった(弾けなかった)。

ちなみに親父は楽器としては尺八をもっているが、

音を出すのが難しすぎるとのことで、ほとんどお飾り状態。

だから、なぜギターを拾ってきたのか

不思議な気もするが、自分が小さいとき親父とお袋が

「この子は、ギターとか弾けるようにならないかなあ」

と話していたことを覚えている。

ギター弾けると音楽を楽しめる

と思ってくれたのだろう。

その一言がなぜか心に残っていたことが、

弾き始めにつながっているように思う。  


しかし・・・・  

自分としては、学生のころ、本音としては、

サックスにあこがれていた。

親父も楽器をすることには賛成してくれていて、

中学1年生のときだったか、

楽器屋に連れて行ってくれたこともあった。

(このころのことを思うと、親父、お袋に本当に感謝せねばと思う。)


しかし、結局買わなかった。

まず値段が、どんなに安くても10万はする。

買うのであれば、「絶対やめない」という覚悟が必要だ。

買ってからほっぽらかしにしたら、

お金を出してくれる親に申し訳ない。


そこで、本気でやるには?

と考えると、音がでかいから

学校クラブに入って吹く、というのが現実的だ。

店員さんもそれを薦めていた。

 

ここで考えてしまった。

そのころ自分は野球部で、野球ををやめたくなかったのだ。  

もしこのとき野球よりサックスを選択していれば、

また違った人生となっていたことだろう。(大げさか・・)


その経験の結果、楽器というのは高価なもので、

やろうと思うとそれなりの覚悟で

手に入れてやらねばならないのだな・・・という気持ちを持った。

 

このような葛藤をもったからだろう、

拾ってきた粗大ゴミで、ネックがおそろしく太くて、

ひどい音のギター・・それでも大事に弾いてみよう

という気持ちが自然にあった。

そして、手にして弾くようになった。


今でも実家に帰ると、そのギターがある。

相変わらず弾きにくい。  

でも、そのギターは、自分に昔のことを

思い出させてくれる。



フォークギター  

中学生のとき、

「MHKラジオ基礎英語を聞け」

と親から言われ、ラジカセを買ってもらった。

うれしかった。

で、ラジオ基礎英語はもちろん聴くのだが、

ラジオ音楽番組を聴いて好きな曲を見つけるのが趣味となった。


日曜日の9時くらいからやっていた、

不二家歌謡ベストテン」(だったと思う)

というラジオ番組テープに毎週録音して、

聴くのがお気に入りになった。

 

また、勉強の合間に、適当FMラジオ

演歌テレビで流れる歌謡曲とはちょっと違った曲とか、

これから流行りそうな曲とかを見つけるような感じで

聴くのが楽しかった。 

時代としては、ニューミュージックという言葉

でてきた時期だ。


最初にぐっときたことを覚えているのが、

アリスの「冬の稲妻」。

しかし、学校で友達に

アリスの”冬の稲妻”が好きなんだ」

といっても田舎中学生では、相手してくれる友達

は残念ながらいなかった。


でも、音楽なんて個人的な趣味だという感じて、

例のオンボロギターで、ジャカジャカコード弾きをしながら、

歌っていた。

「冬の稲妻」はその後、半年とか1年の超ロングヒットとなり、

チャンピオン」とかもでて、アリス

誰でも知っているグループとなり、

自分の話も普通に相手がみつかるようになった。


そんな友達の中には、もちろんギター弾いている奴もいて、

アリスみたいなストロークは、

フォークギター」なる、スチール弦の

ギターでやったほうがかっこいい

ということを教えてもらった。


では、と、中学2年の夏から小遣いを貯め始めた。

正月お年玉まで貯めれば、

フォークギターを買えるだろうと思ったのだ。


■2万円のモーリスギター   

正月、親からのお年玉と貯めた小遣いの合計は、

1万円くらいだった。  

水戸の駅前に川又本屋という、

4階建ての本屋がいまでもあるが、

その当時は楽器も売っていて、確か2階のワンフロア

楽器レコードの売り場になっていた。(3階だったかも)

ここにギターを買いに行った。

安いのでは、1万円くらいからおいてあったのだが、

どうみても、「ジャンク」だ。


やはりカタログとかがでているメーカーがいい。

と思うがそうなると2万円くらいは必要だった。


もう少し待とう・・・・・

そう思った。


しかし、なんと、そんな自分の状況をみかねたのか、

親があとの1万円ポンっと出してくれた。  

楽器とかなら、いいよ」

とのこと。


うれしかった。  


買ったのは、アリスが好きだからということではないのだが、

モーリス

ヤマハでも同じ2万円ものがあって、

それも弾いてみたのだが、

音がどうこうより、若干ネックがそり気味だった。

それでモーリスを選んだ。

W20という機種。


W20は、2008年のいまでも自分の部屋にある。

もう本当に時々しか弾かないのだが、

中学2年から31歳くらいまで、

このギターをずっと弾きつづけた。


いろんな想い出がある。

ペグが壊れてしまって、修理したり、

圧電ピックアップをつけたりした。

変則チューニングもやりまくったし、本当に過酷に使った。  



□W20の評価  

ドレッドノートタイプギターだが、

どうみてもピックによるジャカジャカ

ストローク向けだ。

アリスとか、まさしくそのものだったし)


フィンガーピッキングでは鳴らすのは至難の業だ。

つめというか、指が痛い。両手とも。


左手でのバレーでの押さえは特に大変。

だから、トラスロッドの調整を

自分でやって、弦高をぎりぎり低くに調整したりした。


それでもきつかったので、高校から大学生時代、

自分はオープンチューニングばかりしていた。

オープンチューニングで、チューニングを落としてやることで

張りが弱くなり、両手ともストレスは減る。

 

オープンチューニングは、ギターのネックには

よくないだろうと思う。

でも、このギター

ネックはとても丈夫なようで、全く問題なかった。

逆にいえば、頑丈すぎともいえる。

いいギターは軽く弾いても音がでるが、

このギターは、軽く弾いたらまともな音にならない。

相当強く弾いてやらないとダメなのだ。

でも、しっかり弾くということにはつながったかなとも思う。  


スタッフォードSAG880  

その後、30歳台前半で買ったギター

スタッフォードSAG880という機種だ。

当時長崎に住んでいたのだが、近所に

アマチュアの演奏家に演奏させてくれる喫茶店 兼食堂 兼旅館

をみつけて、そこで年に数回だが、

演奏をさせてもらうようになった。

そこでの演奏の為に、最初からピックアップがつけられている、

いわゆるエレアコがほしくなったのだ。予算は10万円。  


散々探したが、どうしてもいいと思ったのは10万を超える。

それにそのころ、1990年代半ばだが、

まだドレッドノート型のギター

つまり、コード弾き(というかピック弾き)用の

ギターが主流で、指弾き用といえるのは、

見当たらなかった。


もちろん、まったく無かったわけではなかろう。

例えばマーチンではコンパウンド弦を張るギターだってある。

しかし、このころ自分の目は、6桁を超える値札は、

自動的に見えなくなっていた。


気長に探そうと思っているうち、

旅行先では、必ず楽器店に

よるようになっていた。

で、購入したギターゴールデンウィークの長期連休中に、

家族九州内を旅行していて、熊本で見つけたものだ。  


実は同じ機種のギターを前日、移動途中の

福岡で試奏しており、自分としては、

「非常に悪い評価」で没にしていた。

従い、店員さんに薦められたとき、

「これは福岡で弾いたけど、自分は好きじゃない」

と一度断った。

しかしながら、どうしても弾いてみてくれ

というので弾いてみると確かにいい音。

ピックアップを通した音も及第点。

価格は8万円ということだった。買える。


そこで、その店員さんにいろいろ話を聞いてみた。


この機種は今出始めで、そのギターシリアル

41だった。つまりその機種の41本目のギター


ある機種を作るとき、最初にしょぼくしてしまうと、

当然ながら「悪い評価」が定着してしまい

後が売れなくなる。

だから、メーカーとしては量産品でも

最初の方のは気合をいれて作る、

最初100本くらいは、少し価格上つりあわなくても、

いい材で作る、とのことだった。


本当かどうか、眉唾だ・・・・と思ったが、

まあ、自分の耳で確認して納得したのだ。

ということでそのギターを購入した。


このギターは弦長が650mmではなく、

636mm(?)くらいで少し短い。

そのため、フレット間が少し狭く、

また弦の張りも若干弱く、押さえるのが楽なのだ。

 

現在では、本当に弾きやすい手工品のギター

を弾いてみてしっているので、

これでもまだ押さえるのが大変なのだ、

と思う様になっているが、

そのときは、その前のW20が

あまりにきついギターだったので、

大変楽になったと感じた。


これはその後3年くらいメインギターだった。

長崎にいたときは、友達と2人でオリジナル曲を合奏していた。

2人趣味はとても違っており、

お互いそれを認識していたのだが、楽しかった。  

ギター音色AD5というアコギエフェクターを使って、

コーラスをかけて弾いていた。


□SAG880の音

自分はギター音色として、

低音部がボワッと音像がぼやける感じになるのが好きでない。

すっきりした感じの音が好きだ。

その点、このギターはボディーのくびれ

ドレッドノートと比べてきつくなっていて、

ボディーサイズとしてもちょっと小さめの感じで

そのぼやけ感が小さい。


さらに自分の好みとしては、残響音にリバーブ感があるといいのだが、

残念ながらそれをこの価格帯のギターに期待するのは酷だろう。

これはエフェクターに頼らざるを得ない。


全体としては、「素直な音」のギター

ただし、しっかり弾いてやらないと音は出てこない。

(繰り返すが以前のW20と比べればずいぶん楽)


更に自分の個人的な好みからすると、

もう少し各弦の音の分離がよい方がいい。

歌のバッキングでは、各弦の音が互いに

溶け込んでいたほうが、いい感じなのだが、

ソロの場合は、混じりすぎると輪郭が

ぼやけたような感じというか、

各音域のパートがはっきりしない感じがするのだ。


まあこれは、今現在の自分がソロギター

凝っていることが原因だろう。

 

そして、今現在メインギターは、何度か綴ってきた通り、

ナイロン弦のヤマハサイレントギターだ。  

もちろん、音質云々で選んだわけではない。